夢から覚めるとき君はLOLをやっている。
寒空の下、悴んだ指を擦りながら君はキーボードを叩く。
埃まみれの四畳半のボロアパートでパソコンだけが光っている。
キッチンに溜め込んだ食器にはコバエがたかり、生ゴミの乾いた嫌な匂いが漂う。
視界がぼやける。濁った下水に沈んでいく感覚。淀んだ空気に思考が鈍る。
「俺は何者だ。一体何をしている?」
未開封の請求書、書きかけの履歴書、実家からの着信、家賃の催促。
背後から迫るのは、焦燥と後ろめたさか。
すでに冷え切った缶コーヒーを一口飲んで、君はつぶやいた。
まだ夢を見ていたいー。


”終点にて待つ”
誰かがそう囁くと、君は朝日の漏れ出すカーテンを閉め、再びマウスを握った。
夢はまだ終わらない。
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